2005年10月29日

メルケル女史が首相に選ばれるのは11月22日になりそうです。つまり選挙の投票日から2ヶ月経たなければ、連立交渉が終わらず政府が正式に発足しないのです。このため最近イギリスで開かれたEU首脳会議には、メルケル次期首相ではなく、すでに退陣が決まっているシュレーダー首相が出席しなくてはならない始末。大連立政権がいかに小回りがきかず、鈍重な恐竜のような存在であるかを、象徴するエピソードではないでしょうか。

新政権は350億ユーロも節減しなくてはなりません。いったいどのようにしてこの穴埋めをするのでしょうか。不思議なのはユーロの対ドル・対円交換レートで、EU諸国の経済パフォーマンスの悪さにもかかわらず、1ユーロはほぼ140円に達しました。アジアや中東の投資家が、資金をドルからユーロに移しているのでしょうか。